漏水(水漏れ)時に慌てずに、まずやること

水道・配水管・下水管
水道・配水管・下水管

シンガポールのコンドミニアムでは、残念ながら漏水(水漏れ)事故が後を絶ちません。
考えるべき漏水箇所と代表的な原因を挙げてみます。

ご参考にしてください。

漏水箇所とその原因

コンドミニアムの屋根裏には、上の階の排水管(下水)と自分のお家の配水管(上水)があります。
シャワーなどに使用する、お湯を沸かす電気ヒーターがあるのも、屋根裏です。

まずは基礎知識として、この点をおさえてください。

自分のユニットか?上の階からの水漏れか?

知るべきは、水漏れがどこか?です。

屋根裏からの漏水は、まずは目視確認。

濡れている箇所にライトをあてて、それがどこからきているか?を探ります。

配水管、排水管、コンクリートの隙間などなど、ひとつずつ確認していきます。

上の階とはコンクリートで仕切られています。
上の階の漏水が、コンクリートの隙間から下の階に漏れだしてくることもあります。

配水管の腐食

近年の建物では、メインのパイプはポリエチレン系パイプが使用されているため、90年代くらいまでに建築された物件で生じていた壁からの水漏れ(滲みだし)というのは、目にすることがなくなりました。

しかしながら、屋根裏各所で銅管が使用されているため、銅管の腐食による水漏れはなくなっていません(施工時・何かの修理時の不手際、スチール管の接続部分からの水漏れも稀に見かけます)。

キッチンや洗面台下の配水管からの水漏れを除いては、配水管からの漏水は屋根裏と考えてよいと思われます。

特定の箇所の天井の黒ずみやシミに、注意してください。

電気ヒーターの故障

弊社へご相談のお客さま宅に伺ってチェックすると、こちらのケースも見られます。

屋根裏にある電気ヒーターが経年劣化により、タンク部分から水が漏れ出ているというものです。

なお、ある特定のメーカーのものは、最近評判が悪く、使用年数があまり経っていないにも関わらず、水漏れが起きると、シンガポールのDIYコミュニティでも話題にもなっています。所謂粗悪品の流通というところでしょう。

弊社は電気ヒーターの交換工事は行っておりませんが、水漏れ原因調査はお請けしております。電気ヒーターは他にも故障モードがありますが、そのまま使用し続けていると電気代金の無駄です。

下水管(排水管)の不具合

洗面台下やキッチン下からの水漏れは、そのままにしておくとカビや異臭の原因ともなり、酷い場合には木材の腐食までつながります。よって修理は必要ですが、今日明日での問題ではありません(ただし、そのままにしていると、ご退去時に多額の修理費を請求されるので、要注意)。

しかしながら、天井にある上の階の下水管の漏れは、完全なる汚水(うんちなども含む)ですので、緊急に上の階の方と連絡を取りあって、修理の必要があります(修理費の負担は要確認)。

このことは、下の階の方からクレームがあった場合も同様です(下の階からクレームがあるのは、上下水双方)。

上の階からの水漏れも下水漏れは、汚臭を伴います。
バスルームの換気扇を動かすと、何故か臭い匂いを感じる時には注意しましょう。

こちら(上記写真)は、下水管のジョイント部分の亀裂です。幸いFloor Trapの奥でないため、汚臭の程度は低いものでしたが上の階で多量の水が使用された時に水漏れが認められました。

配水管(上水)の場合は元栓を閉める

蛇口の故障による水漏れなど、止水栓がある箇所の漏水は、そこにある止水栓を閉めればそれで応急処置終了です(蛇口の故障でも水が止まらず止水栓もないお家は下記同様の手順)。

まず、やることは多量の水漏れを止めること。
自分のお家の配水管からの水漏れは、まず慌てずに元栓を閉めましょう。

元栓のある場所は、エレベーターホールのWaterと書かれてあるドアの中です。

漏水が起きた時に慌てないように、入居時には、元栓のある箇所とその鍵の有無を確認することをお勧めいたします。

コンドミニアムによっては、カギがかけられているところもありますが、セキュリティスタッフに伝えれば鍵を貸してくれるか、鍵を開けに来てくれます。

夜の漏水は、水漏れを止めたら、ここで作業を終了し、明るくなる朝を待ちましょう。
朝になって、改めて修理屋さんをアレンジすることをお勧めいたします。

水漏れ24時間対応という広告がポストなどに入っていますが、コンタクトするには注意が必要です。思った以上の金額を請求されて問題となっているケースもあるようです。深夜作業などはその金額が妥当かどうか?は、意見の分かれるところですが、あまりお勧めいたしません。

必要な水道を使うため(修理前)

配水管からの漏水であれば、関係箇所の屋根裏の止水栓を閉めます。


目に見える箇所であれば、そこにある止水栓を閉めます。
その後、元栓を開けると該当箇所以外の水道水は使用できるようになります。
これが弊社が蛇口取り替えなどで、止水栓がないところに止水栓を設置する理由です(業者によっては、その作業を省くものもいます)。

可能であれば、ここまでやって修理屋さんを手配しましょう。

もし、十分な高さの脚立を持たない、屋根裏を開ける自信がない、など言う方は、元栓を閉めたまま修理屋さんを手配。

脚立は十分な高さのものを使用、2人で作業を行うことをお勧めいたします。なお、屋根裏の電気配線には触らないように(感電の可能性あり)!感電する電気ショックもさることながら、脚立から落下すると大けがをします。

大事なのは、(特に大量の漏水の場合には、パニックにもなるでしょうから、難しいことかもしれませんが)慌てずに冷静になることです。
弊社にも時々ご相談が届きますが、ご自身の憶測は不必要であり、見えていることを正確に伝えること、これが大事に思えます。憶測をプロに伝えることは、彼らの判断を誤らせる原因となりますので、ご注意ください。


 

弊社の下記のサービスをご利用ください。

お住い不具合相談・修理 | 快適生活シンガポール (pithecansg.com)

ビデオコールでのご相談(前金 20分 30ドル) | 快適生活シンガポール (pithecansg.com)

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